去る6月10日午前8:00頃、泉工業団地内神戸理化学工業でフェノール流出事故が発生、水道水に混入するという事態を招いた。
異臭災害は実に9,000世帯に及び、また流入現場から2.5K下流で、11日に死んだと見られるコイなどが大量に見つかったと報道されるなど、市民生活は大混乱をきたし、水を求めて量販店へ殺到、給水車に列ができた。
水道水事故については、当議会も危機感をもって取り組んできたところであります。そこで、先の6月定例会において調査事項を分担し、所管の常任委員会で徹底的に調査するという体制をとりました。当委員会では、初動体制など危機管理について7月11日・25日・8月2日・29日と4日間に亘り委員会を開催し、都度担当部局の出席を求め、委員からの厳しい指摘・提言など精力的に取り組んできたところであります。
委員各位に敬意を表し、ここに会議規則第77条の規定により、調査結果を報告します。 7月11日は、神戸理化学工業・東吹浄水場・西新町浄水場の現地調査をしました。現地調査へ入る前に、あらかじめ市当局の今日までの状況報告を受けました。報告によると、事故以来、全ての部署で水道水事故以外に危機管理体制が問われているとし、災害予防・職員配備体制について再点検を実施している。また、今回の事故について、全職員から意見を聴取しているということでありました。
始めに泉工業団地・神戸理化学工業の現地調査に入ったのですが、工場ゲートで関係者以外の立ち入り制限、工場内施設では一部立ち入り制限など、プライバシー保護と情報公開のはざまで押し問答をし、課題を残した。
工場では、横井社長の説明を受けました。フェノール注入口の設備・排水路・タンクなどである。注入口の設備は、事故後県の指導を受けて奥に変えたようである。オーバーフローやこぼれなど、地上タンクの防油提にあたるステンレスの受けマスが新設されていた。そこからのパイプが2階の15tタンクにつながっているものである。2階にあるタンク調査は、当初拒まれながらも3人の委員が視察してくれました。調査の実体は注入口の雑さ、雨水を兼ねた排水路、2階タンクのへこみ、ピットの有無、管理の雑さなどまのあたりにしたのであります。
工場内の毒物、物の取り扱いについては、県の範ちゅうにあるということになるが、委員の意見としては、県の指導体制が不充分でなかったか。県と市の責任の明確化など、県との連携を十分行っていただきたい。
このことについては、市としては公害防止協定を精査し指導していきたい。ちなみに、旧篠山町以外、未締結である。これから市内企業については早急に公害防止協定を締結していきたいとのことであり、この件は文教厚生委員会に委ねることとしました。
次の東吹浄水場・西新町浄水場の現地調査については、後程産業建設委員会より報告があろうかと思います。
7月25日以降の委員会調査は各委員の意見を聞くこととし、現地調査を踏まえて各般からの指摘・意見をまとめ報告致します。
6月10日午前8:30頃にフェノール約200Lが流れその一部が流出したというが、通報は10:20頃となっている。原因者の神戸理化学工業は流出後どのような配慮をしたのか。本当に流出したのは
200Lなのか、今も確証がない。
このように神戸理化学工業の対応に委員から厳しい意見が出されております。
一方水道事業者(篠山市)の対応ですが、平成13年11月13日付で厚生労働省健康局水道課から、平成14年4月15日付で丹波県民局から、水道事業にかかる「危機管理マニュアル」の策定を指導されていたが、本市はそれを策定していないと聞いている。
従って危機管理意識が乏しく、対応すべき方法がわからず混乱を招くこととなったともいわれています。
そこで、4月15日付県のマニュアルによると、水道事業者(篠山市)は水質汚染の事故情報を入手したときは、原水・水質の監視を強化すること。そして、毒物等の混入が疑われる場合など安全が確保できない恐れがあるときは、直ちに取水を停止して水道検査を行うとされている。危ないときは取水停止というのが水道事業者の基本的な責任とされています。本市は「危機管理マニュアル」を策定しておらず、職員が右往左往した様子が伺われます。
このようにフェノール流出の届け出が6月10日にもかかわらず、その日も11日も取水停止すら検討されていないのではないか。
11日の昼間は浄水場に職員は配置していたのに、午後6:30には打ち切り全員帰宅させている。この日柏原保健所ならびに水道課の検査結果を受け、事態は終息に向かうと判断したのであります。川にフェノールが流れたにもかかわらず、みんな帰ったということはどういうことか。
同、夜の10:30頃西新町浄水場の緊急ブザーが鳴り職員が駆けつけるのであるが、すでに11:15頃であったようであります。場内は異臭が漂い、異物を取り除く次亜塩素酸ナトリュウムがなくなっており、午前0時頃一旦取水停止、浄水場洗浄後3〜4時間後に解除したようであります。
翌朝まで懸命に復旧作業する職員の姿が目に浮かびます。
しかし委員会では、塩素なしで水道水を給水したことに問題があるとしました。取水の再開に必要な検査など、安全面の確認がなされていないなどであります。
12日夜が明けて、6:00頃から市民から異臭についての苦情が相次いでくるのですが、給水は停止されず9:50頃水道水異臭災害対策本部を設置した。
対策本部の設置は市民の電話からである。認識不足を指摘したい。
11:30頃篠山市地域防災計画に基づく3号配備体制(全職員配備)をとり、広報車30台を配備、トイレ以外の水は使用しないように、ようやく使用制限を決めたのであります。
このように人の健康に影響をおよぼす恐れのある物質に汚染されているときは、給水の停止をしなければならないとされているのであります。
給水停止は当然断水が伴うものであり、トイレ・消火栓・断水後の管の汚れなど大きな影響を及ぼすが、人の健康には代えられません。
委員からは断水はやむを得ない。USJが工業用水を飲ませた失態例や、下水道料金の減免にも触れ、区別するべきでなかったかと指摘しております。
次に市民に対する広報についてはどうだったのか。水道事業者(篠山市)は今回のように使用制限したとき、あるいは給水を停止したときは事故の発生状況や代替措置などについて速やかに知らさなければならないが、先程も述べた通り広報車30台をもってしても、隅々まで行き届かなかったようである。
市民に早く・確実に知らせるために、広報体制の確立を多くの委員が指摘した。
防災無線・有線放送・オフトークなどが市内にもありますが、たとえばサイレンの利用、消防団の機動力の利用などである。
この外に委員より指摘のあった主な意見は
前処理と活性炭処理は対応したが、塩素の対応だけである最新鋭の施設に代える必要がある。
東吹・西新町浄水場は県水導入でどうするのか。
企業管理者が本部長でないのか。
プロジェクトチームに企業部や市民も入れられなかったのか。
制限解除について
蛇口で抜いて臭いがしなかったら安全とはおかしい。
安全宣言は政治判断となったが、無理がある。
民間のタンクローリー借り上げに多額の費用をついやしているが、平時から民間と契約しておく必要性がある。
水の補給基地を備えておく必要がある。
市職員を含めた被害額の公表
保障・減免施策について意見がありました。
最後に今回の結果論をマニュアルに生かし、只今市長報告にあった通り、プロジェクトチームの立ち上げとなりました。県の指導体制と危機管理マニュアルの策定。もちろん、緊急時には指導を一体化して現地での緊急応援体制をもうけるなどして、安心安全のまちづくり(住みたい町ささやまの建設)に尚一層の努力をいただかんことを願いまして、総務常任委員会・委員長報告と致します。
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